テレワークの要望(自宅に会社のPCを持ち帰る


普段社内で使用しているPCを自宅に持ち帰ることでテレワークが可能です。

必須環境

☑ 自宅にネット接続環境があること。
できればWiFiではなく、今のところは有線の方が確実に安定しています。
☑ 会社側の準備として、リモート接続ができるようになっていること。
これは、遠隔にあるパソコン(対極として、ローカル=社内にある状態のパソコン)が、なんらかの方法で社内に(あるのと同じような)接続する必要があるからです。

方法として考えられるもの

1.VPNルータを購入して設置


ヤマハ ギガアクセスVPNルーターRTX830
AmazonでVPNルーターを検索
VPNルーターというのは、インターネットに接続しているPCからの接続要求を受け付け、社内回線に接続しなおしてくれる機能を持っています。
機種によって、同時接続台数なども決まっているので、社内での使用者数に合わせて購入する必要があります。

接続の図は下記の通り

2.VPNルータ(の代わりのソフトウェア)を導入

VPNルーターは、今現在、品不足気味です。
また、ルーターは一度購入してしまうと、接続数を増やすには、ルーターを新規に購入しなおす必要があります。ですので、VPNルーターの代わりになるソフトウェアをインストールすることで対応することができます。

下記の図は、ソフトイーサ株式会社の「PacketiX VPN 4.0」技術的特徴のページに記載のあるものです。詳細はリンク先をじっくりお読みください。
 PacketiX VPN 4.0 の技術的特徴 より https://www.softether.jp/1-product/11-vpn/15-whitepaper

VPNとは?

Virtual Private Network(バーチャル プライベート ネットワーク)の略。
直訳で「仮想、私的、ネットワーク」・・・つまり、物理的な回線を会社<->自宅間で敷設せず(LANケーブルを会社から自宅まで伸ばすなどせず)、私的 = ほかの回線とは関係なく、自分が(会社が)個別に使用できる、回線のことです。

主な用途は、下記の2点です。
☑ 拠点間接続:本店-支店間を同じネットワークで結ぶこと
☑ リモートアクセス接続:会社<->自宅または出張先でのパソコンを会社に接続する。

VPNのセキュリティ

VPN接続は、考えなしに接続できるようにしてしまうと、社内の秘匿文章が漏れ出る可能性があります。

1)接続する際の基本的認証と弱点
接続する際は、基本的にユーザーIDとパスワードでの認証になります。
ですが、接続先の情報とID,パスワードが流出すると、他のPCからでも接続が可能になります。

2)上記の弱点を補えるのが、「証明書方式」です。
個別のIDに、個別の認証キーを発行し、それ以外の機器では接続できないようにします。

3)スマートカードやUSBの併用
2要素認証となります。ID、パスワード、接続先情報がわかったとしても、もう1つの物理的認証キーを持たなければ、接続できない状況になります。もちろんスマートカード、USBだけを拾ったとしても、IDやパスワードがなければ接続できません。

VPNソフトのインストール形態

(1)自社サーバーにVPNサーバーを導入


シンプルに運用するならば、会社のサーバーにDeskTopVPNサーバー機能を導入するのがひとつの方法。
会社のサーバーは電源をあげたままの企業も多いので、いつでも接続することを考えると、一番単純な運用になります。

ただ、会社のサーバーに接続する際に、セキュリティ要件が厳しかったり、また、運用面であまり別の機能を追加したくない場合があります。

そんな時には(2)のクラウドサーバーを受付窓口にする方法もあります。

(2)クラウドサーバーにVPNサーバーを導入して、会社とはブリッジ接続する

セキュリティがきちんとした(Amazonのクラウドサーバーなど)クラウドサーバーを立ち上げます。
ここにVPNサーバー機能(各PCからの受付機能)及び、社内サーバーとの接続機能を導入します。
社内サーバーに入れるのは、クラウドサーバーとの接続機能のみです。

こうすることにより、普段はあまり別のことで使用しない社内サーバーで、あれこれのPCから接続要求を受け付けることなく、また、その処理に資源を奪われることもなく、VPN構成をとることができます。

イメージとしては、社外で使用するPCとクラウドサーバーは「別の支店がある」というとらえ方でも大丈夫です。

本来こういった設定を行うためには、様々なネットワーク機器の設定や、セキュリティ設定が必要ですが、「PacketiX VPN 4.0」に関しては「HTTPS」通信経路 (WEBサイトを見るときに使用する経路」を使用するので、ソフトのインストールと設定のみで、VPN構造を作ることができます。

ちなみに、Amazon AWSで、LightSailというものがありますが、月額数千円でサーバー機能を持たせることが可能です。しかも使用した期間だけの料金なので、一時的にクラウドサーバーを立てるにはもってこいです。